|
近年、自然環境を守ろうとする動きが広がり、次世代に優れた環境を残すことが大切となっています。開発工事等から発生
する廃棄物も環境に悪影響を及ぼさぬよう、発生抑制と循環的利用が必要であり、その考えから開発されたのが「エコ・シ
ード植生工法」です。
この工法は工事現場から発生する表土スキ取り物を土・礫・笹根等に分別し、それぞれを有効な形で再利用します。スキ取
り物には休眠している郷土植物の種子(埋土種子)が混在しておりそれらを有効に活用することにより、周辺環境にあった
植生が可能です。また工事から発生する廃棄物量を軽減すると同時に、処理費や運搬コストの縮減を可能にする、環境に配
慮した植生工法です。 |
|
エコ・シード植生工法の施工手順は、「スキ取り物選別行程」「破砕行程」「吹付行程」の3つの行程に分別されます。 |
|
トロンメルを使用しスキ取り物を土砂・笹根・礫に分別します。
分別した土砂は、そのまま吹付材料と混合し再利用します。
笹根を破砕できる場合は破砕して再利用します。礫については
盛土等に利用してください。
スキ取り物選別行程で発生した笹根は、乾燥させパワーチッパー
を使用し破砕します。破砕のできない物については廃棄物処理を
してください。
現場条件によって、植生基盤及び地山の安定を図るために金綱を
布設しアンカーピンで固定します。また、現場条件・気象条件を
検討し工種(土砂系・有機質系)吹付厚を決定します。吹付に必
要な機械設備・能力・施工方法は、従来の植生基材吹付工と同様
のため共通仕様書の施工管理基準・出来形管理基準をそのまま採
用することができます。 |
|
|
▲このページ上部へ |
|
スキ取り物を土砂・笹根・礫に分別し、土砂は客土材として、笹根は粉砕し補強材として植生基盤に混合します。
また、礫は盛土材料等に利用することができます。
エコ・シード植生工法では、スキ取り物に付着している表土部分を使用するため土中に含まれた埋土種子(土中に休眠して
いる種子)の発芽・生育が期待できます。また、急速緑化を目的とし外来草種を配合した場合でも将来的に埋土種子の発芽
・生育が期待できます。
通常の吹付施工方法での施工が可能なため、共通仕様書の施工管理基準・管理方法をそのまま採用する事ができます。
施工条件により吹付厚および配合材料(土砂系と有機質系)を使い分けることで、従来の植生工法選定フローによる工法選
定が可能になります。リサイクルに限らず工法や吹付厚を使い分けることでも低コスト化・省資源化を実現できます。 |
|
|
▲このページ上部へ |